【レビュー】『パブリックスクール 群れを出た小鳥』の魅力と大人が読みたくなる理由

作品データ
作品名『パブリックスクール 群れを出た小鳥』
形式小説
作者樋口美沙緒
レーベルChara文庫
巻数既刊3巻
総合評価 ★★★★★ (4.8)
ストーリー ★★★★★ / 心理描写 ★★★★★ / 糖度・熱量 ★★★★☆
目次

3行でわかるあらすじ

伝統あるイギリスの全寮制男子校を舞台に紡がれる、重厚な愛の物語。

前作の衝撃的な結末から、礼は少しずつ校内で己の居場所を見出していく。

人を愛しながらも愛されることを諦めていた少年が掴み取る、奇跡の愛の行方。

【レビュー】大人の心に刺さった見どころ

前作の衝撃的なラストから続く本作では、主人公・礼が厳格なパブリックスクールの中で少しずつ心をひらき、自由に羽ばたいていく姿が丁寧に描かれています。
礼は非常に優秀で美しい少年でありながら、自分が愛される存在だとは露ほども思っていません。
人を愛する情念は強いのに、「自分なんて」と無意識に諦めている健気な姿が胸を締めつけ、たまらなく切なさを掻き立てます。
自分のことを蔑みすぎていて、もしかしたら狙って蔑んでいるのかと思うくらい。(女性だったら嫌われそうな気も)
身分や境遇の差から、結びつくのは絶望的な状況に思える二人。
ですが、そこからの怒涛の展開と劇的なカタルシスには誰もが心を揺さぶられるはずです。
王道でありながら魅力あふれる無自覚な受と、彼を取り巻く重厚な愛の熱量に引き込まれる本作は、大人の読者にこそじっくりと味わってほしい極上のロマンシスです。

こんな人におすすめ

  • 能力が高いのに愛されることに無自覚な受が好きな人
  • 絶望的な状況からの劇的な愛の展開に悶絶したい人
  • 英国全寮制学校の重厚な世界観と切ないドラマに浸りたい人

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